インフラエンジニア未経験におすすめの企業は?SES・SIerの違いと求人の選び方

「未経験OKのインフラエンジニア求人はたくさんあるけれど、どの会社を選べばいいのかわからない」「SESはやめたほうがいいと聞いて不安」。インフラエンジニアを目指す方から、こうした会社選びの相談をいただくことがよくあります。
インフラエンジニアが働く会社には、SES企業、SIer、通信キャリア系、データセンター・監視事業者、自社サービス企業、事業会社の社内SEなど、さまざまなタイプがあります。同じ「インフラエンジニア」という職種名でも、会社のタイプによって担当する業務や働き方、身につくスキルは大きく変わります。
特に未経験からのスタートでは、最初の会社でどんな経験を積めるかが、その後のキャリアを大きく左右します。一方で、「このタイプの会社なら必ず正解」「このタイプは避けるべき」と単純に言い切れるものではなく、同じタイプの中にも良い会社とそうでない会社があります。
この記事では、企業タイプごとの特徴とメリット・注意点、SESの仕組みと見分け方、商流(多重下請け)の考え方、未経験におすすめの会社の条件、求人票と面接でのチェックポイント、避けたい求人のサイン、入社後に成長するための動き方までを、特定の会社や業界に偏らない視点で解説します。
未経験のインフラエンジニアにとって会社選びが重要な理由
インフラエンジニアの仕事は、サーバーやネットワーク、クラウドといったシステムの土台を作り、安定して動かし続けることです。スキルの多くは実際の現場で機器や環境に触れながら身につくため、「どんな現場で、どんな作業を任されるか」が成長のスピードに直結します。
たとえば、同じ運用・監視の仕事でも、手順書どおりに作業を回すだけの現場と、障害の原因調査や手順書の改善まで任される現場とでは、1〜2年後にできることの幅がまったく違ってきます。未経験者は職場を比較する経験がまだないため、入社してから「思っていた仕事と違った」と気づくケースも少なくありません。
だからこそ、応募の段階で会社のタイプや仕組みを理解し、自分が積みたい経験を得られる会社かどうかを見極めることが大切です。求人の数や給与の高さだけで選ぶのではなく、「この会社で2〜3年働いたとき、自分は何ができるようになっているか」を想像しながら比較することが、後悔しない会社選びにつながります。
インフラエンジニアが働く主な企業タイプ
まずは、インフラエンジニアが働く代表的な企業タイプを整理しておきましょう。それぞれの特徴を一覧にすると、次のようになります。
| 企業タイプ | 主な特徴 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|---|
| SES企業 | 顧客企業の現場に技術者として参画し、技術支援を行う | 未経験の採用枠が比較的多く、さまざまな現場を経験できる | 配属先によって経験できる業務や環境に差が出やすい |
| SIer(元請け) | 顧客から直接システム開発・構築を請け負い、全体を取りまとめる | 上流工程や大規模案件に関われる可能性がある | 管理・調整業務が中心になり、手を動かす機会が少ない場合もある |
| SIer(二次請け以降) | 元請けから設計・構築・運用などの工程を受託する | 構築作業など技術的な実務を多く経験しやすい | 担当範囲が元請けの方針に左右されやすい |
| 通信キャリア系 | 通信インフラや大規模ネットワークの構築・運用を担う | 規模の大きいネットワークに触れられ、教育体制が整っていることが多い | 業務が細かく分業されており、担当範囲が限られることがある |
| データセンター・監視事業者 | データセンターの設備運用や、システムの24時間監視を担う | 未経験から入りやすく、障害対応の基礎や機器の知識が身につく | シフト勤務が多く、定型業務から抜け出す工夫が必要 |
| 自社サービス企業 | 自社のWebサービスやアプリを支えるインフラを担当する | クラウドや自動化など新しい技術に触れやすい | 即戦力採用が中心で、未経験での入社は難しい傾向がある |
| 事業会社の社内SE | 自社の業務システムや社内ネットワーク、PCなどを管理する | 社内の利用者と近い距離で働け、働き方が安定しやすい | インフラ以外の業務も多く、専門性を深めにくい場合がある |
ここからは、それぞれのタイプについてもう少し詳しく見ていきます。
SES企業
SES企業は、自社のエンジニアを顧客企業のプロジェクトに参画させ、技術力を提供する会社です。未経験者を採用して研修を行い、運用・監視などの現場から経験を積ませる会社も多く、インフラ業界への入り口として選ばれることの多いタイプです。仕組みや見分け方は後ほど詳しく解説します。
SIer(元請け/二次請け)
SIer(システムインテグレーター)は、顧客のシステムを企画・設計・構築・運用まで一貫して手がける会社です。顧客から直接仕事を受ける元請けは、要件定義や全体設計、プロジェクト管理などの上流工程を担うことが多く、二次請け以降の会社は設計・構築・運用などの実作業を担当することが多くなります。
元請けは新卒採用が中心で、中途の未経験採用は限られる傾向にあります。一方、二次請けのSIerには未経験から構築の実務に関われるポジションもあり、「手を動かしながら技術を覚えたい」という方に合う場合があります。
通信キャリア系
通信キャリアやそのグループ会社、関連する工事・保守会社では、大規模な通信網やネットワーク機器の構築・運用に携わります。ネットワークエンジニアとして専門性を高めたい方にとっては魅力的な環境です。規模が大きい分、業務が細かく分かれているため、自分がどの工程を担当するのかを事前に確認しておきましょう。
データセンター・監視事業者
データセンターでの機器の設置・配線・保守や、システムの稼働状況を24時間見守る監視業務を担う会社です。未経験者の採用が多く、アラート(異常の通知)への一次対応や機器の扱いなど、インフラの基礎を現場で学べます。シフト勤務や夜勤があることが多いため、働き方の実態はインフラエンジニアはきつい?夜勤・障害対応の実態もあわせて確認しておくと安心です。
自社サービス企業
自社でWebサービスやアプリを運営している会社では、サービスを支えるインフラをエンジニア自身が設計・改善していきます。クラウドやコンテナ、自動化といった技術を積極的に取り入れている会社も多く、裁量を持って働きやすい環境です。ただし、少人数のチームで幅広く対応することが多いため、未経験よりも一定の経験を積んだあとの転職先として検討されることが一般的です。
事業会社の社内SE
製造業や小売業などの一般企業で、社内のITインフラを担当するのが社内SEです。サーバーやネットワークの管理に加え、PCの手配やアカウント管理、ITベンダーとの調整なども担当します。働き方が比較的安定しやすい一方、インフラの構築そのものは外部の会社に任せていることも多いため、技術を深めたい方は担当範囲を確認しておくとよいでしょう。
目指すキャリアから逆算して企業タイプを選ぶ
企業タイプの特徴がわかったら、次は「自分は将来どんなエンジニアになりたいか」から逆算して候補を絞り込みましょう。目標によって、相性の良い会社のタイプは変わります。以下はあくまで一例です。
- ネットワークの専門性を高めたい:通信キャリア系や、ネットワーク構築の案件を多く持つSIer・SES企業
- クラウドエンジニアを目指したい:クラウドの運用・構築案件を扱っているSES企業やSIer。将来的には自社サービス企業も視野に入る
- まずは確実に業界へ入りたい:研修体制が整ったSES企業や、データセンター・監視事業者
- 将来は落ち着いた環境で長く働きたい:経験を積んだうえで、事業会社の社内SEを目指す
最初の会社で目標のすべてを実現する必要はありません。「最初の数年でどんな経験を積み、次にどこへ進むか」という道筋を描いておくと、目の前の求人を比べるときの判断基準がはっきりします。
SESとは?契約形態と仕組みを理解しよう
未経験者向けのインフラ求人を探すと、SES企業の求人を目にする機会が多くなります。SESは「System Engineering Service(システムエンジニアリングサービス)」の略で、エンジニアの技術力を提供する契約・サービスのことです。多くの場合、エンジニアは顧客企業のオフィスやデータセンターなどに常駐して業務を行います(客先常駐)。
SESの理解を深めるには、IT業界でよく使われる3つの契約形態の違いを知っておくと役立ちます。
| 契約形態 | 契約の対象 | 仕事の指示を出す人 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 準委任契約(SES) | 業務の遂行(作業そのもの) | 雇用元の会社(所属会社) | 成果物の完成責任はなく、決められた業務を誠実に遂行することが求められる |
| 労働者派遣契約 | 労働力の提供 | 派遣先の会社 | 派遣先の指示のもとで働く。法律にもとづく許可が必要 |
| 請負契約 | 成果物の完成 | 請け負った会社 | システムの完成などに責任を持つ。作業場所は自社のことも客先のこともある |
SESは基本的に準委任契約で、本来、業務の指示は顧客ではなく所属会社側から出す仕組みになっています。現場では顧客と密に連携して仕事を進めますが、契約上のルールを守って運営しているかどうかは、会社の姿勢を見るひとつの目安になります。
SESのメリット
- 未経験者の採用枠が比較的多く、インフラ業界に入りやすい
- 複数の現場を経験することで、さまざまな機器や技術、働き方に触れられる
- 大規模なシステムなど、自社だけでは関われない環境で経験を積める場合がある
- スキルが上がれば、より上流の工程を担う案件へ移れる可能性がある
SESの注意点
- 配属先によって、経験できる業務や職場環境に差が出やすい
- 所属会社の社員と顔を合わせる機会が少なく、帰属意識を持ちにくいことがある
- 案件の選び方によっては、同じ定型業務が長く続いてしまうことがある
- 評価が現場の様子を見ていない人によって行われると、納得感を得にくいことがある
このように、SESにはメリットと注意点の両面があります。大切なのは「SESかどうか」よりも、「その会社がエンジニアの成長を考えて案件を選び、フォローしているか」という点です。
良いSES・注意が必要なSESの見分け方
SES企業と一口に言っても、運営方針は会社によってさまざまです。次のようなポイントを比べると、エンジニアを大切にしている会社かどうかが見えてきます。
良いSESに見られる特徴
- エンジニアの希望やスキルを聞いたうえで案件を提案し、本人の同意を得てから参画を決めている
- 定期的に営業担当や上司との面談があり、現場の悩みやキャリアの希望を相談できる
- 運用・監視から構築へ、構築から設計へといったステップアップの実績を具体的に説明できる
- 単価や評価の考え方を説明しており、スキルアップが給与に反映される仕組みがある
- 元請けや顧客から直接受ける案件があるなど、商流が浅い案件を確保する努力をしている
- 待機期間(案件が決まっていない期間)の給与や過ごし方について明確なルールがある
注意が必要なSESのサイン
- 面接で具体的な案件内容や配属実績を聞いても、あいまいな回答しか返ってこない
- 本人の希望を聞かずに配属先が決まる、または断ることが難しい雰囲気がある
- 入社後のフォロー体制や面談の頻度について説明がない
- 「研修あり」とあるが、中身や期間がはっきりしない
- 案件が長期間変わらず、スキルアップのための配置転換を相談できる仕組みがない
もちろん、ひとつ当てはまるだけで悪い会社と決めつける必要はありません。気になる点があれば、面接や面談の場で質問して確認することが大切です。
商流(多重下請け)の考え方
インフラ業界の会社選びでよく話題になるのが「商流」です。商流とは、顧客企業から仕事がどのような順番で発注されているかという流れのことです。顧客から直接受ける会社を元請け(一次請け)、元請けから受ける会社を二次請け、さらにその先を三次請けと呼びます。このように何社も重なっている状態を多重下請け構造と呼びます。
商流が深くなるほど、次のような影響が出やすくなります。
- 間に入る会社が増える分、エンジニアに還元される報酬が少なくなりやすい
- 顧客の要望が何社も経由して伝わるため、情報が届くのに時間がかかったり、意図が変わったりしやすい
- 担当できる工程が運用や作業の一部に限られ、上流工程に関わりにくくなる
一方で、商流が深い案件がすべて悪いわけではありません。未経験者にとっては、まず現場に入り経験を積むこと自体に大きな価値があります。重要なのは、経験を積むにつれて、より浅い商流や上流の工程へ移っていける道筋があるかという点です。面接では「元請けや顧客との直接取引の案件はどのくらいありますか」と聞いてみると、会社の取り組みが見えてきます。
未経験におすすめの会社の6つの条件
ここまでの内容を踏まえ、未経験からインフラエンジニアを目指す方におすすめしたい会社の条件を6つにまとめました。企業タイプにかかわらず、この条件を満たしているかどうかで判断するのがおすすめです。
1. 入社後の研修が具体的に設計されている
研修の期間、学ぶ内容(ネットワーク、Linux、サーバー構築など)、実機やクラウド環境を使った演習の有無が明示されている会社は安心です。座学だけでなく、実際に手を動かす時間があるかどうかも確認しましょう。
2. 資格取得を支援する制度がある
CCNAやLinuC、AWS認定などの資格は、知識を体系的に身につけ、スキルを客観的に示す材料になります。受験料の補助や合格時の報奨金、学習教材の提供など、資格取得を後押しする制度があるかをチェックしましょう。どの資格から挑戦するかはインフラエンジニアにおすすめの資格10選が参考になります。
3. 未経験者の配属実績を説明できる
未経験で入社した人が、最初にどんな現場や業務に配属されているのかを具体的に説明できる会社は、受け入れの経験が豊富だと考えられます。「運用・監視」「ヘルプデスク」「構築補助」など、最初の業務のイメージを持てるかどうかがポイントです。
4. ステップアップの実績がある
未経験から入社した先輩が、その後どのような業務やポジションへ進んでいるかも重要です。運用から構築へ、構築から設計やクラウドへと進んだモデルケースを示せる会社は、キャリアアップを支援する仕組みが機能している可能性が高いといえます。
5. 定期的なキャリア面談がある
上司や営業担当と定期的に話す機会があれば、現場での悩みや次にやりたいことを早めに相談できます。面談の頻度や、面談で話した内容が配属や評価にどう反映されるのかも確認しておくとよいでしょう。
6. 案件や業務を選べる余地がある
特にSES企業の場合、エンジニアの希望を踏まえて案件を選べるかどうかは大きな違いになります。すべて希望どおりとはいかなくても、「クラウドに関わりたい」「構築を経験したい」といった意向が考慮される会社であれば、目標に向けて経験を積みやすくなります。
求人票のチェックポイント
求人票は、会社を見極めるための最初の手がかりです。次の項目を中心に確認し、気になる点はメモしておきましょう。
| チェック項目 | 確認したいポイント |
|---|---|
| 仕事内容 | 運用・監視・構築・設計のどれを担当するのか。扱う機器やOS、クラウドサービスが書かれているか |
| 配属先・勤務地 | 自社勤務か客先常駐か。勤務地の範囲や、配属先の決まり方が書かれているか |
| 研修制度 | 研修の期間と内容、実機演習の有無が具体的に書かれているか |
| 資格支援 | 受験料補助や報奨金、教材提供などの有無と対象資格 |
| 給与 | 基本給と各種手当の内訳、固定残業代の有無と時間数、昇給・賞与の考え方 |
| 勤務時間・休日 | シフト制や夜勤の有無、休日の決まり方、年間休日の考え方 |
| キャリアパス | 入社後のステップアップの例や、評価の仕組みが書かれているか |
勤務地の欄に「客先常駐」「プロジェクト先による」と書かれている場合は、通勤可能な範囲や、配属先が変わるときの相談の仕組みも確認しておきましょう。また、仕事内容の欄に扱う技術名が具体的に書かれている求人ほど、入社後の業務をイメージしやすくなります。
特に給与欄は、固定残業代(あらかじめ一定時間分の残業代を含めた給与)が含まれているかどうかで見え方が大きく変わります。額面の金額だけでなく、内訳と条件まで確認することを習慣にしましょう。
面接で確認すべき質問
求人票だけではわからないことは、面接で直接質問して確認しましょう。質問することは失礼ではなく、入社意欲や仕事への真剣さを伝える機会にもなります。未経験者が聞いておきたい質問の例は次のとおりです。
- 未経験で入社した方は、最初にどのような業務を担当していますか
- 研修はどのような内容で、どのくらいの期間行われますか
- 配属先はどのように決まりますか。本人の希望はどの程度考慮されますか
- 入社後、運用から構築などへステップアップした方の例を教えていただけますか
- 上司や担当者との面談はどのくらいの頻度で行われていますか
- 夜勤やシフト勤務はありますか。ある場合、どのような体制ですか
- 資格取得のために、どのような支援制度がありますか
- 評価や昇給はどのような基準で決まりますか
質問の内容だけでなく、回答が具体的かどうか、面接官が誠実に答えてくれるかどうかも、会社の雰囲気を知る手がかりになります。面接全体の準備についてはインフラエンジニアの面接対策で詳しく解説しています。
避けたい求人のサイン
求人の中には、応募前に慎重に確認したほうがよいものもあります。次のようなサインが見られた場合は、その場で判断せず、詳しい説明を求めましょう。
- 仕事内容が抽象的:「ITインフラに関わる業務全般」などと書かれ、具体的な業務がわからない
- 給与の条件があいまい:給与の幅が極端に広い、固定残業代の時間数や超過分の扱いが書かれていない
- 研修の中身が不明:「充実の研修制度」とあるが、期間や内容の説明がない
- インフラと関係の薄い業務が中心:インフラエンジニアとして募集しているのに、実際は家電量販店での販売やコールセンター業務などが中心になっている
- 選考が極端に早い・急かされる:十分な説明がないまま、その場での内定承諾を求められる
- 質問への回答を避ける:配属実績や離職状況などを聞いても、はぐらかされてしまう
こうしたサインがあっても、確認してみると合理的な理由がある場合もあります。大切なのは、疑問を放置したまま入社を決めないことです。
ホワイト企業の見分け方
「ホワイト企業に入りたい」という希望はとても自然なものです。ただし、何をもって「ホワイト」と感じるかは人によって異なります。残業の少なさを重視する人もいれば、成長できる環境や人間関係を重視する人もいます。まずは自分にとって譲れない条件を整理しておきましょう。
そのうえで、次のような点を確認すると、働きやすい会社かどうかを判断しやすくなります。
- 残業時間や休日出勤の実態について、面接で具体的に説明してもらえるか
- 有給休暇が取得しやすい雰囲気か、取得の実績を聞いたときに具体的な答えがあるか
- 夜勤やオンコール(休日・夜間の呼び出し待機)の体制や手当が明確か
- エンジニアの評価制度や昇給の仕組みが説明されているか
- 社員の定着について、質問に誠実に答えてくれるか
情報を集める際は、求人票だけでなく、会社の採用ページや技術ブログ、社員によるイベントでの発信なども参考になります。エンジニアの働き方や学習の取り組みを積極的に発信している会社は、社内の雰囲気をつかみやすいでしょう。ただし、インターネット上の評判は投稿者の立場や時期によって内容が偏ることもあるため、一つの情報だけで判断せず、面接や転職エージェントを通じて事実を確認することをおすすめします。
インフラの仕事には、システムを止めないためのシフト勤務や夜間作業がつきものです。夜勤があること自体が悪いわけではなく、勤務体制や休息、手当がきちんと整えられているかが見極めのポイントです。
入社後に成長するための動き方
良い会社を選ぶことと同じくらい大切なのが、入社後の動き方です。どの会社に入っても、自分から学び、行動する人ほど成長のスピードは速くなります。
日々の業務の「なぜ」を考える
運用・監視の業務では、手順書に沿って作業することが多くなります。そこで「なぜこの手順なのか」「このアラートは何を意味するのか」と考え、わからないことは先輩に質問したり調べたりする習慣をつけましょう。一つひとつの作業の意味を理解していくことで、障害時の切り分けや改善提案ができるようになり、構築などの次のステップに進む土台ができます。
業務外でも学習を続ける
現場で扱わない技術も、自宅での学習や検証環境で触れておくと、次の案件やポジションを目指すときの武器になります。資格の勉強とあわせて、小さな環境を自分で作ってみる経験を積みましょう。
経験を記録して言語化する
担当した作業、扱った機器やOS、対応した障害、改善した内容などを日々メモしておくと、面談や将来の転職で自分の経験を具体的に伝えられます。記録しておくことで、自分の成長を客観的に振り返ることもできます。
面談で希望をはっきり伝える
キャリア面談の場では、「構築を経験したい」「クラウドの案件に関わりたい」など、やりたいことを具体的に伝えましょう。希望を伝えていないと、会社側も適した案件や業務を提案しにくくなります。あわせて、目標に向けて取り組んでいる学習や資格の状況も伝えておくと、希望に説得力が生まれます。
1〜2年ごとに経験を振り返る
入社して1〜2年たったら、「何ができるようになったか」「次に何を経験したいか」を振り返ってみましょう。できることが増えているのに業務の幅が変わらない場合は、社内での異動や案件の変更を相談するタイミングかもしれません。経験とスキルが評価や給与に見合っているかを見直すことも、長く納得して働き続けるために大切です。
インフラエンジニアの会社選びに関するよくある質問
未経験ならSESから始めるのはやめたほうがいいですか?
一概にやめたほうがよいとは言えません。SESは未経験者を受け入れる体制を持つ会社も多く、インフラ業界への入り口として有力な選択肢です。大切なのは、研修や面談、案件選択、ステップアップの実績などを確認し、エンジニアの成長を考えている会社かどうかを見極めることです。
最初から自社サービス企業や社内SEを目指せますか?
可能性はありますが、未経験での採用は限られる傾向があります。まずはSESやSIer、監視事業者などで基礎的な実務経験を積み、そのあとで転職を目指すのが現実的なルートです。経験を積むことで、選べる会社の幅は大きく広がります。
運用・監視の仕事から始めてもスキルは身につきますか?
身につきます。運用・監視はシステムの全体像や障害対応の基本を学べる重要な仕事です。ただし、定型作業だけを続けていると成長が止まりやすいため、手順の意味を理解する、改善提案をする、資格を取るといった行動を重ね、構築などへステップアップする意識を持つことが大切です。
入社後に「合わない」と感じたらどうすればいいですか?
まずは上司や営業担当との面談で、何が合わないのかを具体的に相談しましょう。案件や担当業務の変更で解決できることもあります。それでも改善が難しい場合は、それまでの経験を整理したうえで、次の環境を検討するのも一つの選択です。
まとめ
未経験からインフラエンジニアを目指すとき、会社選びは最初のキャリアを形づくる大切なステップです。SES、SIer、通信キャリア系、データセンター・監視事業者、自社サービス企業、社内SEなど、どのタイプにもメリットと注意点があり、「このタイプなら必ず正解」というものはありません。
判断の軸になるのは、研修や資格支援が具体的か、未経験者の配属実績とステップアップの実績があるか、キャリア面談や案件選択の仕組みがあるか、といった点です。求人票で条件を確認し、面接で疑問を解消し、避けたいサインがないかを見極めることで、自分に合った会社を選びやすくなります。そして入社後は、自ら学び、希望を伝え続けることが成長への近道です。
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