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ネットワークエンジニアとは?仕事内容・資格・インフラエンジニアとの違いを解説

ネットワークエンジニアとは?仕事内容・資格・インフラエンジニアとの違いを解説

「ネットワークエンジニアという仕事を聞いたことはあるけれど、実際に何をしているのかよくわからない」「インフラエンジニアやサーバーエンジニアとは何が違うの?」「クラウドの時代にネットワークエンジニアはオワコンなのでは?」。IT業界を目指す方や、インフラ領域でキャリアを考えている方から、こうした疑問をよく耳にします。

私たちが毎日使っているメールやWebサイト、スマートフォンのアプリ、企業の業務システムは、すべて「ネットワーク」を通じてつながっています。ネットワークエンジニアは、その通り道を設計し、作り、止まらないように守る仕事です。目立つ仕事ではありませんが、社会のあらゆるITサービスを根っこで支えている存在です。

一方で、ネットワークの仕事は専門用語が多く、外から見ると全体像がつかみにくい分野でもあります。どんな機器を扱い、どの工程で何をするのかがわからないままでは、自分に向いているかどうかも判断しづらいでしょう。

この記事では、ネットワークエンジニアとは何かという基本から、扱う機器、工程別の仕事内容、働く場所、インフラエンジニアやサーバーエンジニアとの違い、必要な知識と資格、キャリアパス、将来性、そして未経験から目指す方法までを順に解説します。読み終えるころには、ネットワークエンジニアを目指すべきかどうかを判断する材料がそろっているはずです。

ネットワークエンジニアとは

ネットワークエンジニアとは、コンピューター同士をつなぐ通信の仕組み(ネットワーク)を設計・構築・運用・保守するエンジニアのことです。インフラエンジニアの一種であり、その中でも「通信」の領域を専門に担当します。

たとえば、ある会社の社員がパソコンから社内のファイルサーバーにアクセスしたり、インターネット上のWebサイトを閲覧したりできるのは、社内のLAN(建物の中など限られた範囲のネットワーク)と、拠点同士やインターネットをつなぐWAN(広い範囲をつなぐネットワーク)が正しく作られているからです。ネットワークエンジニアは、こうした通信が「速く」「安全に」「止まらずに」流れる状態を作り、維持することを使命としています。

ネットワークが止まると何が起きるか

ネットワークは、止まったときに初めてその重要性が意識されるインフラです。社内ネットワークが止まれば、社員はメールも業務システムも使えなくなります。ECサイトのネットワークが止まれば、その間の売上はゼロになります。病院や金融機関、交通機関のシステムであれば、影響は社会全体に及びます。

だからこそネットワークエンジニアには、機器が1台壊れても通信が続くように経路を二重化する「冗長化」や、不正な通信を防ぐセキュリティ対策を、設計の段階から組み込むことが求められます。「止まらないことが当たり前」の状態を裏側で支えるのが、ネットワークエンジニアの価値です。

ネットワークエンジニアが扱う主な機器

ネットワークエンジニアの仕事を理解するうえで、まず押さえておきたいのが扱う機器です。代表的なものを整理します。

機器 主な役割
ルーター 異なるネットワーク同士をつなぎ、データを目的地まで届けるための経路を選ぶ。社内ネットワークとインターネットの接続や、拠点間の接続に使われる
スイッチ 同じネットワーク内でパソコンやサーバーをつなぎ、データを正しい相手に届ける。ネットワークを論理的に分割するVLANの設定もスイッチで行うことが多い
ファイアウォール 通信の中身や宛先をチェックし、許可された通信だけを通す。外部からの不正アクセスを防ぐ「関所」の役割を持つ
ロードバランサー Webサイトなどへのアクセスを複数のサーバーに振り分け、負荷を分散する。1台が故障しても他のサーバーで処理を続けられるようにする
無線LANアクセスポイント パソコンやスマートフォンを無線でネットワークにつなぐ。オフィスや店舗、工場などで電波の届く範囲や接続台数を考えて配置する

このほか、通信を暗号化して拠点間を安全につなぐVPN装置や、ネットワークの状態を見張る監視サーバーなども扱います。最近では、これらの機能をソフトウェアやクラウド上の仮想的な機能として利用するケースも増えています。

ネットワークエンジニアの仕事内容【工程別】

ネットワークエンジニアの仕事は、システム開発と同じように複数の工程に分かれています。担当する工程によって、求められるスキルや働き方は大きく変わります。

要件定義

要件定義は、顧客や社内の担当者から「どんなネットワークが必要か」を聞き取り、条件を整理する工程です。利用する人数や拠点の数、必要な通信速度、どこまで止まってはいけないか、セキュリティ上の制約、予算やスケジュールなどを確認します。技術知識に加えて、相手の業務を理解し、あいまいな要望を具体的な条件に落とし込む力が必要です。

設計

設計は、要件定義で決めた条件を満たすネットワークの形を具体的に決める工程です。大きく「基本設計」と「詳細設計」に分かれます。

  • 基本設計:ネットワーク全体の構成図、使う機器の種類や台数、冗長化の方式、IPアドレスの割り当て方針、セキュリティの方針などを決める
  • 詳細設計:機器ごとの具体的な設定値、ポートの割り当て、ルーティングの設定、VLANの番号など、構築作業にそのまま使えるレベルまで落とし込む

設計の品質は、その後の構築や運用のしやすさを大きく左右します。将来の拡張や障害時の切り分けまで見据えた設計ができるエンジニアは、高く評価されます。

構築

構築は、設計書にもとづいて実際にネットワークを作る工程です。機器をラック(機器を収める専用の棚)に設置し、ケーブルを配線し、コマンドや管理画面で設定を投入します。設定が終わったら、想定どおりに通信できるか、1台が故障したときに経路が切り替わるかなどを試験し、結果を記録します。

構築の現場では、手順書どおりに正確に作業する力と、うまく通信できないときに原因を切り分ける力の両方が求められます。未経験から入った人が、運用の次にステップアップする工程としても一般的です。

運用・監視

運用・監視は、完成したネットワークが正常に動き続けるよう見守る工程です。監視ツールで機器の稼働状態や通信量を常にチェックし、異常を知らせるアラートが出たら一次対応を行います。あわせて、アカウントの追加や設定の軽微な変更、ログの確認、定期的なレポートの作成なども担当します。

システムは24時間動き続けるため、職場によってはシフト制や夜間の対応が発生することもあります。障害対応や夜勤の実態については、インフラエンジニアはきつい?夜勤・障害対応の実態で詳しく紹介しています。

保守

保守は、ネットワークを長く安全に使い続けるための工程です。故障した機器の交換、機器のソフトウェアの更新、セキュリティ上の弱点が見つかったときの修正、保守期限を迎える機器の入れ替え計画などを担当します。障害が発生したときには、原因を調査して再発防止策を考え、設定や手順を改善していくことも保守の重要な役割です。

ネットワークエンジニアが働く主な場所

ネットワークエンジニアの活躍の場は幅広く、どこで働くかによって仕事の中身も変わります。代表的な職場を紹介します。

  • SIer(システムインテグレーター):顧客企業のネットワークの設計・構築を請け負う企業。さまざまな業界の案件に関われるため、幅広い経験を積みやすい
  • 通信キャリア・プロバイダー:インターネット接続や通信回線そのものを提供する企業。大規模なバックボーン(通信網の幹線)を扱い、高度なルーティングの知識が求められる
  • 事業会社の社内SE(情報システム部門):自社のオフィスや拠点のネットワークを管理する。ネットワーク以外にもパソコンやサーバー、セキュリティなど幅広く担当することが多い
  • データセンター事業者:多数のサーバーを収容する施設のネットワークを運用する。機器の設置や配線など物理的な作業も多い
  • Webサービス・クラウドを提供する企業:自社サービスを支える大規模ネットワークを運用する。自動化やクラウドとの連携に積極的な現場が多い
  • ネットワーク機器ベンダー・販売代理店:製品の技術サポートや導入支援、提案活動の技術面を担当する

未経験者の入り口として多いのは、SIerや運用を請け負う企業での監視・運用業務です。そこで経験を積み、構築・設計ができる職場や、社内SE、通信キャリアなどへステップアップしていく人が多くいます。

インフラエンジニア・サーバーエンジニアとの違い

ネットワークエンジニアと混同されやすいのが、インフラエンジニアとサーバーエンジニアです。結論から言うと、インフラエンジニアはITの基盤全体を担う職種の総称で、ネットワークエンジニアとサーバーエンジニアはその中の専門分野という関係です。

職種 担当範囲 主に扱うもの
インフラエンジニア ITシステムを動かす基盤全体。ネットワーク・サーバー・クラウド・セキュリティなどを含む総称 サーバー、ネットワーク機器、ストレージ、クラウドサービスなど
ネットワークエンジニア 機器やシステム同士をつなぐ通信の部分 ルーター、スイッチ、ファイアウォール、ロードバランサー、無線LAN、回線など
サーバーエンジニア アプリケーションやデータを動かすコンピューターの部分 物理サーバー、LinuxやWindows ServerなどのOS、Webサーバーやデータベースなどのミドルウェア

たとえばWebサイトを公開する場合、サーバーエンジニアはWebサーバーやデータベースを用意して動く状態にし、ネットワークエンジニアはそのサーバーまで利用者の通信が安全に届く経路を用意します。両者は協力しながら1つのシステムを作り上げます。

実際の現場では、ネットワークとサーバーの両方を担当するケースも少なくありません。特に小規模な会社や社内SEでは、「インフラエンジニア」として両方を幅広く見ることが一般的です。ネットワークを軸にしながらサーバーの基礎も理解しておくと、障害時の切り分けがしやすくなり、担当できる仕事の幅も広がります。

ネットワークエンジニアに必要な知識・スキル

ネットワークエンジニアに求められる知識は多岐にわたりますが、最初からすべてを覚える必要はありません。土台となる知識から順番に身につけていくことが大切です。

TCP/IPとネットワークの基礎

最初に欠かせないのが、インターネットの共通ルールであるTCP/IPの理解です。IPアドレスとサブネットマスク、TCPとUDPの違い、DNS(名前をIPアドレスに変換する仕組み)、DHCP(IPアドレスを自動で割り当てる仕組み)などは、あらゆる現場で毎日のように使う知識です。通信を階層に分けて考えるOSI参照モデルの考え方もあわせて押さえておくと、障害時に「どの層で問題が起きているか」を整理しやすくなります。詳しくはネットワークの基礎|OSI参照モデルとTCP/IPで解説しています。

ルーティングとスイッチング

ルーティングは、データをどの経路で目的地まで届けるかを決める仕組みです。経路を手動で設定するスタティックルーティングと、ルーター同士が情報を交換して自動で経路を決めるダイナミックルーティング(OSPFやBGPなど)の考え方を理解しておく必要があります。

スイッチングでは、同じネットワーク内で通信を正しく届ける仕組みや、1台のスイッチを論理的に複数のネットワークに分けるVLANの知識が重要です。部署ごとにネットワークを分けたり、来客用の無線LANを社内ネットワークから切り離したりする場面で、VLANは頻繁に使われます。

セキュリティの知識

ネットワークは外部からの攻撃の入り口になりやすいため、セキュリティの知識は必須です。ファイアウォールでどの通信を許可・拒否するかを決めるルール設計、VPNによる通信の暗号化、不正な通信を検知する仕組み、アクセスの記録(ログ)の管理などを理解しておきましょう。テレワークの広がりで、社外から社内システムに安全に接続する仕組みの重要性も高まっています。

クラウドネットワークの知識

近年は、AWSやMicrosoft Azure、Google Cloudなどのクラウド上にシステムを置く企業が増えています。クラウドの中にも仮想的なネットワークがあり、サブネットの分割やルーティング、通信の許可設定などを行います。さらに、オンプレミス(自社で機器を持つ環境)とクラウドを専用線やVPNでつなぐ設計も、ネットワークエンジニアの重要な仕事になりつつあります。

コマンド操作・自動化のスキル

ネットワーク機器の多くは、CLI(コマンドで操作する画面)で設定します。基本的なコマンドを使いこなし、設定内容や機器の状態を読み取れることは、構築や運用の基本スキルです。さらに、Pythonなどで設定作業や情報収集を自動化できると、大規模な環境で大きな力を発揮します。

コミュニケーション力とドキュメント作成力

ネットワークの仕事は、顧客やサーバー担当者、アプリケーション開発者など多くの人と連携して進めます。障害時に状況をわかりやすく報告する力や、設計書・手順書を正確に書く力も、技術力と同じくらい重視されます。

ネットワークエンジニアにおすすめの資格

ネットワークエンジニアは、資格によって知識を体系的に学びやすく、スキルを客観的に示しやすい職種です。代表的な資格の位置づけを整理します。

資格 レベルの目安 位置づけ
ITパスポート・基本情報技術者試験 入門〜基礎 IT全般の基礎を幅広く学べる。ネットワーク以外の知識も含めて土台を固めたい人向け
CCNA 基礎〜実務 ルーティングやスイッチング、セキュリティの基礎を実践的に問われる。ネットワークエンジニアの登竜門として知られ、未経験者の学習目標にも適している
応用情報技術者試験 実務 技術と管理の両面を問われる。上流工程やリーダーを目指す際の基礎になる
CCNP 実務〜上級 大規模ネットワークの設計・構築・トラブル対応など、より高度な内容を扱う。構築・設計の経験者がスキルを証明するのに向いている
ネットワークスペシャリスト試験 上級 国家試験の中でもネットワーク分野の高度な試験。設計力や論理的な説明力が問われ、上流工程を担うエンジニアの評価材料になる

未経験から目指す方は、まずCCNAを目標にするのが一般的です。CCNAの学習を通じて、ネットワークの基本的な仕組みと機器の設定方法を一通り身につけられるため、実務に入ったときの理解が大きく変わります。

一方で、資格はあくまで知識の証明であり、実務経験の代わりにはなりません。資格の学習と並行して、実際に機器や仮想環境を触り、手を動かした経験を積むことが大切です。そのほかのインフラ系資格については、インフラエンジニアにおすすめの資格10選も参考にしてください。

ネットワークエンジニアのキャリアパス

ネットワークエンジニアのキャリアは、下流工程から上流工程へと段階的にステップアップしていくのが一般的です。以下はモデルケースの一例です。

  1. 運用・監視:監視業務や一次対応、手順書に沿った作業を通じて、ネットワークの実際の動きに慣れる
  2. 構築:設計書をもとに機器の設定や試験を担当し、コマンド操作とトラブル対応の力を磨く
  3. 設計:要件にもとづいて構成を考え、設計書を作成する。後輩の指導や作業のとりまとめも担う
  4. 要件定義・プロジェクトリーダー:顧客との調整や提案、プロジェクト全体の管理を担当する

上流工程に進むほど、技術力に加えて提案力や調整力が求められ、年収も高くなる傾向にあります。その先には、次のような方向性があります。

  • ネットワークスペシャリスト・アーキテクト:大規模で複雑なネットワークの設計を専門的に担う
  • セキュリティエンジニア:ファイアウォールや通信監視の知識を活かし、セキュリティ対策を専門にする
  • クラウドエンジニア:クラウド上のネットワーク設計や、オンプレミスとの接続を強みにする
  • プロジェクトマネージャー・ITコンサルタント:技術を理解したうえで、プロジェクトや顧客の課題解決をリードする

キャリアの選択肢や描き方については、インフラエンジニアのキャリアパスでさらに詳しく紹介しています。

ネットワークエンジニアの将来性|オワコンと言われる理由

インターネット上では「ネットワークエンジニアはオワコン」という声を見かけることがあります。その背景には、主に次のような理由があります。

  • クラウドの普及で、自社で物理的なネットワーク機器を持つ企業が減っている
  • ネットワーク機器の設定が自動化され、手作業の仕事が減っていく
  • 運用・監視の仕事は定型的で、スキルが身につきにくいというイメージがある

確かに、機器を手作業で設定するだけの仕事は、今後少しずつ減っていく可能性があります。しかし、ネットワークそのものが不要になることはなく、求められるスキルの中身が変わっていると考えるのが実態に近いでしょう。

クラウドでもネットワークの知識は必要

クラウドを使っても、通信の仕組み自体は変わりません。クラウドの仮想ネットワークを設計するときには、サブネットの分割やルーティング、通信の許可設定など、ネットワークの基礎知識がそのまま必要です。また、オンプレミスとクラウドを組み合わせて使う企業も多く、両者を安全につなぐ設計ができるエンジニアの需要は高まっています。

SDNとネットワーク自動化

SDN(Software Defined Networking)とは、ネットワークの構成や制御をソフトウェアで一元的に管理する考え方です。1台ずつ機器に設定を入れるのではなく、管理用のソフトウェアから全体をまとめて制御できるようになります。あわせて、Pythonや構成管理ツールを使って設定作業を自動化する取り組みも広がっています。

こうした技術の登場で、ネットワークエンジニアの仕事は「手で設定する人」から「仕組みを設計し、自動化する人」へと変わりつつあります。変化に合わせてスキルを更新していけば、むしろ活躍の場は広がっていくでしょう。

将来性を高めるために意識したいこと

これからネットワークエンジニアとして長く活躍するために、次のようなスキルを意識して身につけていくのがおすすめです。

  • クラウドのネットワーク設計と、オンプレミスとの接続の知識
  • Pythonや構成管理ツールを使った自動化のスキル
  • ゼロトラスト(社内外を問わずすべての通信を検証する考え方)などのセキュリティ知識
  • 設計や要件定義など上流工程の経験

ネットワークエンジニアに向いている人

ネットワークエンジニアに向いているのは、次のような特徴を持つ人です。

  • 仕組みを理解するのが好きな人:「なぜ通信がつながるのか」「なぜつながらないのか」を順序立てて考えることを楽しめる
  • コツコツと確認できる人:設定の1文字の誤りが大きな障害につながることもあるため、丁寧に確認する姿勢が活きる
  • 落ち着いて対処できる人:障害が起きたときにも慌てず、状況を整理して原因を切り分けられる
  • 学び続けられる人:クラウドや自動化など、新しい技術を継続的に吸収できる
  • 縁の下の力持ちにやりがいを感じる人:表に出にくくても、社会を支える仕事に誇りを持てる

最初からすべてに当てはまる必要はありません。特に「仕組みを知りたい」という好奇心は、ネットワークの学習を続けるうえで大きな原動力になります。

ネットワークエンジニアの勉強方法

ネットワークの勉強は、「理論を理解する」「手を動かして確かめる」を繰り返すことが上達の近道です。ここでは、未経験から学ぶ場合の進め方の一例を紹介します。

ステップ1:入門書で全体像をつかむ

まずは図解の多い入門書やWebの解説で、ネットワークの全体像をつかみましょう。IPアドレス、ルーター、スイッチ、DNSといった基本用語が「何のためにあるのか」を説明できるようになることが最初の目標です。細かい暗記よりも、通信がどのように流れるのかをイメージできることを重視してください。

ステップ2:CCNAの学習で体系的に学ぶ

全体像がつかめたら、CCNAを目標に体系的に学びます。試験範囲に沿って学習することで、サブネットの計算、ルーティング、VLAN、セキュリティの基礎などを抜けもれなく身につけられます。

ステップ3:シミュレーターや実機で設定してみる

理論を学んだら、ネットワークのシミュレーターや仮想環境、中古の機器などを使って実際に設定してみましょう。ルーターやスイッチをつないでVLANを分け、ルーティングを設定し、通信が届くかを確認する。この「自分で作って、つながらない原因を探す」経験が、実務で最も役立つ力になります。

ステップ4:Linuxとクラウドの基礎にも触れる

ネットワークに慣れてきたら、Linuxの基本操作やクラウドの仮想ネットワークにも触れておくと、将来の選択肢が広がります。学習全体の進め方については、インフラエンジニアの勉強方法|独学ロードマップもあわせてご覧ください。

未経験からネットワークエンジニアを目指すには

ネットワークエンジニアは、IT業界の中でも未経験から挑戦しやすい職種の1つです。運用・監視の業務は手順書が整っていることが多く、入社後の研修で基礎を学べる企業もあります。まずは運用・監視のポジションから入り、経験を積みながら構築・設計へステップアップするのが現実的なルートです。

転職活動では、次のポイントを意識するとよいでしょう。

  • 学習の実績を示す:CCNAの取得や学習中であること、シミュレーターで作った構成などを具体的に説明できるようにする
  • 志望動機を明確にする:「なぜネットワークなのか」「将来どんなエンジニアになりたいのか」を自分の言葉で話せるようにする
  • 求人票で業務内容を確認する:監視だけで終わる職場か、構築や設計に進める環境があるかを見極める
  • 研修や資格支援の有無を確認する:入社後に学び続けられる環境かどうかは、成長のスピードを大きく左右する

前職の経験も無駄にはなりません。接客や営業で培った説明力や、事務職での正確な作業の経験は、障害報告や手順書に沿った作業で活かせます。未経験からの就職活動のコツは、未経験からインフラエンジニアに就職するための7つのコツでも紹介しています。

ネットワークエンジニアに関するよくある質問

文系・未経験でもネットワークエンジニアになれますか?

なれます。ネットワークの仕事に必要なのは、高度な数学よりも、仕組みを順序立てて理解する力と、学び続ける姿勢です。サブネットの計算など最初はとまどう部分もありますが、繰り返し練習すれば身につきます。文系出身で活躍しているネットワークエンジニアも多くいます。

プログラミングはできないといけませんか?

運用や構築の段階では、プログラミングができなくても仕事は進められます。ただし、今後はネットワーク自動化の流れが強まるため、Pythonで簡単なスクリプトを書ける程度のスキルがあると評価されやすくなります。まずはネットワークの基礎を固め、そのあとで少しずつ取り組むのがおすすめです。

ネットワークエンジニアの仕事はきついですか?

職場や担当工程によって大きく異なります。運用・監視ではシフト制や夜間の対応がある職場もありますし、構築では作業がシステムの利用が少ない夜間や休日に行われることもあります。一方で、日勤中心の職場や、リモートで作業できる職場もあります。求人票で勤務形態を確認し、面接で具体的に質問しておくと安心です。

クラウドエンジニアとどちらを目指すべきですか?

どちらか一方を選ぶというより、ネットワークの基礎はクラウドエンジニアにとっても欠かせない土台です。ネットワークエンジニアとして通信の基礎を固めてからクラウドへ領域を広げるのは、非常に相性のよいキャリアです。クラウドを目指す方法はクラウドエンジニアになるにはで解説しています。

まとめ

ネットワークエンジニアとは、ルーターやスイッチ、ファイアウォールなどの機器を使って、コンピューター同士をつなぐ通信の仕組みを設計・構築・運用・保守するエンジニアです。インフラエンジニアの中でも「通信」を専門に担い、社会のあらゆるITサービスを根っこで支えています。

クラウドや自動化の広がりで仕事の中身は変わりつつありますが、ネットワークの知識そのものの価値は変わりません。TCP/IPやルーティングの基礎を固め、CCNAなどの資格で体系的に学び、運用・監視から構築・設計へとステップアップしていくことで、長く活躍できるエンジニアを目指せます。

インフラキャリアでは、未経験から挑戦できる運用・監視の求人から、構築・設計に携われる求人まで、ネットワークエンジニアの求人を幅広くご紹介しています。「ネットワークエンジニアに向いているか相談したい」「今の経験でステップアップできる職場を探したい」という方は、無料の会員登録からお気軽にご相談ください。

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